しあわせの隠れ場所_ジョン・リー・ハンコック
しあわせの隠れ場所 - 映画情報
  • 公開:2009/11/20
  • 監督:ジョン・リー・ハンコック
  • 出演者:クィントン・アーロン, サンドラ・ブロック, ティム・マッグロウ
  • 製作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:2時間8分
MOVIE REVIEWS

しあわせの隠れ場所という映画をご存じでしょうか?2009年のアメリカ映画なのですが、実在するアメフトのマイケル・オアー選手のエピソードに基づいたノンフィクション小説が原作です。

保護者役を演じたサンドラ・ブロックがアカデミー賞とゴールデングローブ賞で主演女優賞を受賞した作品でもあります。

この映画はAmazonですこぶる評価が高く、そのレビューも「心温まる」や「愛情溢れる」などの内容を彷彿させるものだったので観てみる事にしました。

原題は『The Blind Side』という、どこにも「しあわせ」なんて単語が入ってはいない映画なんですけどね。The Blind Sideっていうのは、アメフト用語です。

ただ、DVDのジャケットもなかなかいい感じだし、「しあわせの○○」っていうタイトルだけで名作と思い込んでしまう僕はかなり期待をしました。

という事で、映画『しあわせの隠れ場所』のレビューをしていくことにしましょう。

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映画『しあわせの隠れ場所』 – ストーリー

しあわせの隠れ場所
4.6

公開日:2009年11月20日
ジャンル:伝記映画, ヒューマンドラマ映画, スポーツ映画
監督:ジョン・リー・ハンコック
出演:クィントン・アーロン, サンドラ・ブロック, ティム・マッグロウ

雨の中、薄着で震えながら歩く黒人の少年をふと車で見かけた白人の家族。そのまま放っておけなかった一家の母親は、彼を家に泊めることにした。彼の境遇を知り、心を動かされた一家は偏見などで周りに白い目で見られるのも厭わず、彼を「家族」として迎え入れる事を決意する。勉強もついていけず優しすぎてスポーツにも向かないと思われた彼だったがアメフトの才能を母親が見出し、一気にスター選手の道を駆け上がっていくことになるのだが…

もし、あなたに居酒屋で『しあわせの隠れ場所』ってどんな映画?あらすじは?と聞かれたなら…

野口明人
野口明人
この映画は一言で言えば、ノブレス・オブリージュなんだ。ノブレス・オブリージュという言葉を僕は昔、とあるアニメで知ってね。“高貴なる者に伴う義務”って意味なんだけど、まぁ、力あるものはその力を人のために使わなければならない的な。それを体現している映画なの。
野口明人
野口明人
超金持ちの白人家族が子供の通っている学校で、悲惨な過去しか知らない黒人の少年を発見して、その彼を不憫に思い、最初は同情だったのかもしれないけど、彼を家に泊めてあげたり、服を買ってあげたり、一緒にご飯を食べたりした。そんな生活を通して、笑わず口もあまり聞かなかった黒人の少年は笑うようになり、徐々に自分の事を話すようになるんだよね。
野口明人
野口明人
この映画の良い所はさ、金持ちが貧乏人を助けたっていう話ではなくて、彼が変わる事によって、家族の人生も変わっていく事を実感している所にあると思うんだ。この映画、実話らしいんだけど、最初はさ、金持ち一家のお母さんは黒人差別主義だったらしいんだ。黒人は野蛮で危ないっていう先入観をがっつり持ってた。
野口明人
野口明人
実際映画の中でも最初に家に泊めた時は、何か盗まれていないかとか、私に何かあったらすぐセキュリティーに連絡してっていう場面がある。でも彼の優しい人柄に触れる事で自分の考えが間違っていた事に気が付き、その奥様は周りの偏見だらけの仲間達から離れていくようになる。そして彼のおかげで毎日が幸せだと感じるようになっている自分を発見する。
野口明人
野口明人
これってすごいことだよね。もし自分が同じ場面に遭遇したら同じことが出来ただろうかと考えてみたんだけど、やっぱり先入観や偏見を壊せず、危なそうなものは遠ざけて触れないようにしちゃうもの。うん。普通出来ないよ。
野口明人
野口明人
本当に素晴らしかったのは、家族のみんなの理解力。主に母親がどんどん決めていってしまう事を嫌な顔をせず、周りの白い目に負けず受け入れていく。普通の家族なら、一人ぐらい反対するものが出てきてもおかしくないのに、みんな素晴らしく適応していく。本当に温かい家族。人間って本当にいいものですよね。
野口明人
野口明人
そーだな。似た映画で言えば『ラースと、その彼女』みたいな映画が好きなら、この映画が好きかもしれない。コンセプトは全く違うけど、とにかく愛で溢れている。あれはダッチワイフを本物の彼女だと思い込んだ男を街全体で優しく受け入れていくっていう映画だけど、その温かさがなんとなくこの映画と通ずるものがあると思うんだ。あとは、『リトル・ミス・サンシャイン』のような家族愛。
野口明人
野口明人
まぁ、たしかにあれなんだけどね。この映画、ストーリー自体は大きな展開とか演出が派手な感じもない。お涙頂戴な泣かせにかかっているってこともない。でも温かさで溢れている。だから観終わった後にこっちまで幸せな気分になれて、自分もちょっと何か人に対して出来る事ないかな?って思えるようになってた。
野口明人
野口明人
うん。だからさ、アクション映画とかそういう派手で観ていてハラハラする映画も楽しいけど、たまにはこういうのんびりとした映画もいいかなって僕は思うんだ。
野口明人
野口明人
ま、興味が湧いたらAmazonのレビューみたり、Wikipediaで調べたりしてみてよ。ネタバレも含んでいるから、出来れば観てから調べて欲しいけど…。

…そんな事を『しあわせの隠れ場所』についてホッピーでも飲みながら居酒屋で話すと思います。

『しあわせの隠れ場所』の名言

「あなたのしてることは立派よ。あなたは彼の人生を変えてあげているんだもの」「ううん。彼が私のを変えてるの」

勇気は難しい。大人の間違った命令に従っても“勇気”。疑問は持てない。コーチや先生という大人の命令だから。大人が正しいかはわからない。疑問を持つかどうかは自分次第。

勇気は難しい。ただ人に従えばいい?意味もわからず従う時はある。バカでも勇気は持てる。でも誇りがあるから人は頑張れる。誇りが人間を決める。大切なものを守る人には誇りも勇気もある。

『しあわせの隠れ場所』のおすすめポイント

・とにかく温かい。自分に同じことが出来るかと考えたら、難しいとは思うけど、いつかはこの境地にたどり着きたいと思う。そんな映画。

映画『しあわせの隠れ場所』 – まとめ

この映画はアメリカの富裕層と貧困層を如実に表したものだけど、もしもみんながこんな感じのことを普通に出来るようになって、少しずつでも変わっていけたら素敵なことだよな〜って思ってみたけど、この発想は共産主義なんですよね…。

実際、食えない人がいるから食べられる人がいて、みんなが食べられるようになったら人類が全滅するとか言われてたりなんとかで。全員が本当に豊かになって幸せってのは難しいんでしょうね。

国単位で資源の取り合いだったりするわけだし。みんなで分け合うなんて事をせず。こっからこっちは俺の領地!とかで。

でもあれですよ。この映画で本当に心を打ったのは「彼が私を変えてるの」っていうセリフです。

世の中には沢山のチャリティーとかボランティアとか存在するけど、その姿勢は手を差し伸べましょう的なスタンスだと思う。持っているモノは持っていないモノを助けてあげましょう的な。それこそノブレス・オブリージュの精神で。

僕もそういう風に思っていたし、募金とかをする時も、少しでも力になれるなら〜なんて、自分が上位な立場な感覚で募金していました。

だからこそ、この映画のあのセリフを聞いた時にハンマーでバチコーンと後頭部を叩かれた感じでした。

きっと、今までの考え方だと、自分が困った時に助けてもらえなかったりしたら、自分はあんなことしてあげたのにとか、自分がやっている事が形になって効果が見えなかったりした時は虚しくなったりしてしまっていたと思います。

でもそうじゃない。

自分が相手の為に何かをしてあげられている。そのこと自体が相手が僕に変化をもたらしてくれているという事なんですよね。

ま、難しく考えすぎか。

とりあえず、この映画は実話をもとにしている話なので、こんな家族が現実に存在しているという事を知って、僕はほっこりしました。そんな事を考えさせてくれる映画『しあわせの隠れ場所』良かったら御覧くださいませ。

P.S.

あ、フィル・コリンズの娘さん、リリー・コリンズが出てるんだけど、くっそ可愛いわ〜。ちくしょう。

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しあわせの隠れ場所 - 感想・評価

しあわせの隠れ場所
4.6

公開日:2009年11月20日
ジャンル:伝記映画, ヒューマンドラマ映画, スポーツ映画
監督:ジョン・リー・ハンコック
出演:クィントン・アーロン, サンドラ・ブロック, ティム・マッグロウ

しあわせの隠れ場所
  • ストーリー - 80%
    80%
  • キャラクター - 95%
    95%
  • 演出 - 75%
    75%
  • 映像 - 75%
    75%
  • 音楽 - 65%
    65%
78%

映画レビューまとめ

派手なドラマチックなストーリー展開や演出はないのに、ちょっぴり目頭が熱くなり、心温まる優しい映画。

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しあわせの隠れ場所_ジョン・リー・ハンコック
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