ボーン・スプレマシー_ポール・グリーングラス

『ボーン・スプレマシー』カーチェイスが凄すぎると人は笑う

ボーン・スプレマシー_ポール・グリーングラス
ボーン・スプレマシー - 映画情報
  • 公開:2004/07/15
  • 監督:ポール・グリーングラス
  • 出演者:マット・デイモン, フランカ・ポテンテ, ジョアン・アレン
  • 製作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:1時間48分
MOVIE REVIEWS

ボーン・スプレマシーという映画をご存じでしょうか?2004年に公開されたサスペンス・アクション映画なのですが、2002年に公開された『ボーン・アイデンティティー』の続編です。

全部で5本あるボーン・シリーズの2番目の作品で、今回から監督がイギリスのポール・グリーングラス監督に変わっています。

監督が変わると印象が全然違うものになるものは仕方がない事ですが、なんとこの映画、しょっぱな開始15分で前回のヒロインである女性を殺してしまいます。

「えー!?マジで!?」となったわけですが、調べてみると原作ではヒロインは死なないらしいのです。

ポール・グリーングラス監督、何してくれてるんだよ!と思いつつ、「あー、ヒットした映画の続編は大抵クソになりがちだから仕方ないか」と諦めもしていました。

そんな気持ちで観ていたのですが、まさかこんな感じで仕上げてくるとは…。

さて、前置きはこの辺にして、映画『ボーン・スプレマシー』のレビューをしていくことにしましょう。

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映画『ボーン・スプレマシー』 – ストーリー

ボーン・スプレマシー
4.4

公開日:2004年07月15日
ジャンル:アクション映画, ミステリー映画, スリラー映画
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン, フランカ・ポテンテ, ジョアン・アレン

地球の裏側インドのゴアで静かに暮らしていたボーンとマリー。突然の暗殺者の襲撃にマリーは殺されてしまう。復讐を誓い自分を追っている組織に会うためヨーロッパへ戻るボーン。時を同じくしてCIAはある事件の容疑者をボーンによるものと断定し、彼を追う。記憶を取り戻しつつあるボーンはトレッドストーン計画の真実に近づいていく…。

もし、あなたに蕎麦屋で『ボーン・スプレマシー』ってどんな映画?あらすじは?と聞かれたなら…

野口明人
野口明人
この映画は一言で言えば、前回よりアクション2割増、サスペンス2割減の映画なんだ。
野口明人
野口明人
主役は変わらずマット・デイモンなんだけど、前回のヒロイン、マリー役のフランカ・ポテンテは開始15分ぐらいで殺されてしまう。まさかと思ったが、殺されてから全く登場しない。
野口明人
野口明人
確かに第一作の時もあんまりヒロインっぽくないなぁ、この人。とは思ったけど、あくまでもピーチ姫ポジションじゃん?
野口明人
野口明人
クッパにさらわれて、マリオが助けに行くっていう構図だと思ってたんだけど、クッパがまさか殺しちゃうんだもんなー。えーー!!だったよ。
野口明人
野口明人
ちなみに原作だと死なないらしいんだ。なのにメインどころが即死。あっけなく。
野口明人
野口明人
それからは、まさに復讐のマリオ。ファイアーマリオ。前回はあくまでも記憶を失い、意味もわからない組織から命を狙われる立場。つまり逃げの姿勢をずっと通してた映画だったんだけど、今回は違う。
野口明人
野口明人
こっちから殺しに行くっていうね。攻めの姿勢の映画に切り替わったんだ。
野口明人
野口明人
相変わらずボーンは最強なんだけど、前回に比べると悲愴感漂う感じになった。
野口明人
野口明人
前回が物理的に逃げる形だったのが、今回は心理的に逃げるって切り替わったのかな。暗殺者としての過去から逃げるみたいな。
野口明人
野口明人
まぁ、最終的には逃げるというよりも受け入れるって感じにはなるんだけどさ。
野口明人
野口明人
あらすじ的には、非常に簡単でサスペンス色は少なくなった。
野口明人
野口明人
前回は暗殺者として育てられたボーンは記憶を失い、マリーとともに行動するうちに徐々に自分の正体がわかってくるっていう感じだったけど、今回の謎は時々思い出される最初のミッションが一体どういうものだったのかというもの。
野口明人
野口明人
トレッドストーン計画とは何だったのかっていう。
野口明人
野口明人
前回ほど全部が謎っていうわけではなく、前回わかった部分をもうちょっと掘り下げていくって感じだから『ボーン・アイデンティティー』を観るのは必須かな。
野口明人
野口明人
この映画単体では理解出来ない部分が多いと思う。うーん。わかりやすく言えば、今回はファン・ディスク的なポジションかな。
野口明人
野口明人
ファン・ディスクと言っても、今作品が前作品に劣っているかというとそうじゃない。
野口明人
野口明人
前回良かったとされる部分を特にピックアップして、肉厚にした感じ?
野口明人
野口明人
例えばカーアクション。前回もCG使わないでこんなにすげーな!って思ったけど、今回は“それ”を更に感じさせる出来。カーアクションから始まり、カーアクションに終わる映画だった。
野口明人
野口明人
特にラストの方のカーアクションは凄すぎて笑ってしまった。
野口明人
野口明人
なんていうか『ブルース・ブラザース』のラストのカーチェイスに通じるものを感じたね。あれもぶっ飛びすぎて笑ったけど、この映画も相当ぶっ飛んでるね。
野口明人
野口明人
あれなんだよね。カメラワークが独特でさ、もう何を観ているのかわからないぐらいグラングランするんだけど、その場の臨場感は伝わってくる感じ?遊園地のコーヒーカップに乗ってるような…。
野口明人
野口明人
ま、あれだ。起承転結でいえば、前回が『起』の部分。今回がそれを受け取った『承』の部分だから、大きな変化はないけれど何か起きそうな予感って感じかな。
野口明人
野口明人
終わり方も前回に比べて完結感がなくて、続きを匂わす感じだったからな。
野口明人
野口明人
多分、前回むっちゃ良かったじゃん!って感じる人にとっては今回は物足りなく感じるだろうし、前回まぁまぁだなって感じた人にとっては、おお!今回の方がいいじゃんって感じだろうし。
野口明人
野口明人
前回がつまんないって思った人には今回も楽しくないと思う。
野口明人
野口明人
なんてのかな。大きな路線変更をしたわけではないし、前回のコピーでもない。でも何か前回とは違うものを感じるっていうやつだから、映画によくありがちな第二作目がズッコケるっていう状態にはなってないんだよね。
野口明人
野口明人
とりあえず続きが観たい!っていう衝動は健在だね。
野口明人
野口明人
あんまりあらすじの話してないけど、まぁあれなんだ。中身がほぼないんだ。
野口明人
野口明人
ボーン側、マリー殺されて復讐しに行く。
野口明人
野口明人
CIA側、ボーンが容疑者っぽいから追いかける。
野口明人
野口明人
そして実はそれは第三者によって仕組まれたものだったっていうだけの話だから、詳しく話しちゃうとネタバレになっちゃうし、ネタバレするほどの謎もないし。
野口明人
野口明人
じゃあ、なんで今回の映画を観る必要があるのかと言われると、さっきも言ったようにアクション色が強くなったっていうのと、ボーンの苦悩が観られるからだと思うのさ。
野口明人
野口明人
ボーンはさ、暗殺者として育てられたわけ。体中に染み付いている。でもそのせいでマリーを死なせてしまった。
野口明人
野口明人
だから復讐するって感じなんだけど、復讐することは暗殺者としての自分を認める事になる。
野口明人
野口明人
それをマリーは望んでいただろうか。自分は殺せる相手を殺さない事が自分の過去と向き合う事になるのではないか。殺してしまった相手と向き合う事が自分の過去と向き合うことになるのではないか。
野口明人
野口明人
大切な人を失った悲しさが自分にはわかる。だから自分が殺してしまった人の周りにもそういう気持ちを感じさせてしまっていたのだと気がつく。
野口明人
野口明人
それがまぁ、言ってみればこの映画の謎である最初のミッションが一体どういうものだったのかという所につながるわけだけど、僕はこの映画を観て、つい最近観たばかりの『シンドラーのリスト』の中のセリフを思い出したね。
野口明人
野口明人
“犯罪者を死刑に処すと気分がスッキリする。自分で殺せば更に気分がいい。それは“力”じゃない。それは“正義”で“力”とは別のものだ。力とは、人を殺す正当な理由がある時に殺さない事だ。”ってやつ。
野口明人
野口明人
その力にボーンは向き合うんだね。うん。ボーンの成長記録なんだわ。きっとこの映画は。
野口明人
野口明人
その力にボーンは向き合うんだね。うん。ボーンの成長記録なんだわ。きっとこの映画は。
野口明人
野口明人
前回よりもレビュー数は減ったけど、相変わらず高評価が多い映画だから、このシリーズの完成度の高さがわかるね!

…そんな事を『ボーン・スプレマシー』について、舞茸の天ぷらでも食べながら蕎麦屋で話すと思います。

『ボーン・スプレマシー』の名言

これは本のようにはいかんぞ。

「“構うな”と言ったろ?世界の裏側に行ったのに」「過去からは逃げられん。最後まで」

人生は変わる。何かを知ると。

『ボーン・スプレマシー』のおすすめポイント

・とにかくアクション!アクション!アクション!手に汗握るカーアクションを観たいのであれば、この映画を再生すればいいと思うよ。

映画『ボーン・スプレマシー』 – まとめ

いやー、Amazonプライムビデオの無料期間が終わってしまう!という理由で観始めたボーン・シリーズですが、マット・デイモンかっこいいわぁ。今回の悲愴感ムードでさらにマット・デイモンの良さが引き立ってました。

よくよくヒットした映画の第二作目は大ゴケするというジンクスがありますが、その理由としては人気だからとりあえず作ってみました的な全く別物パターンと、前回の良さを丸パクリしてしまったがために劣化したようにしか見えないパターンがあると思います。

そのジンクスを見事にいい感じの変化で切り抜けたボーン・スプレマシー。

構図を変えつつ、良さは失わせない。とてもお手本になる続編の作り方だと思います。ターミネーターもこのパターンだったよね。敵だったのが味方になるっていう構図の変化があるけど、緊張感は失わなかったやつ。

今回も逃げる姿勢が攻める姿勢に変化はしたけど、アクションシーンはさらに磨き上げてきたっていうのがあったから、受け入れられたのかな。

ではでは『ボーン・スプレマシー』を観ていきましたが、次は第三弾『ボーン・アルティメイタム』だ!無料期間になんとか観てしまわなければ!

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ボーン・スプレマシー - 感想・評価

ボーン・スプレマシー
4.4

公開日:2004年07月15日
ジャンル:アクション映画, ミステリー映画, スリラー映画
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン, フランカ・ポテンテ, ジョアン・アレン

ボーン・スプレマシー
  • ストーリー - 50%
    50%
  • キャラクター - 85%
    85%
  • 演出 - 90%
    90%
  • 映像 - 90%
    90%
  • 音楽 - 50%
    50%
73%

映画レビューまとめ

前回に比べてストーリーはちょっとダウンさせましたが、キャラクターと映像の点数をちょっと上げました。テンポの良さは健在で、ドラマを観る感覚でサクッと楽しめます。ぜひ無敵過ぎるカーチェイスを観て笑ってください。

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