卒業_マイク・ニコルズ
卒業 - 映画情報
  • 公開:1967/12/21
  • 監督:マイク・ニコルズ
  • 出演者:ダスティン・ホフマン, アン・バンクロフト, キャサリン・ロス
  • 製作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:1時間45分
MOVIE REVIEWS

卒業という1967年のマイク・ニコルズ監督の映画でいちばん有名なのはやっぱりラストのシーン。今回初めてこの映画を観てみたのですが、そのラストのシーンのイメージが思っていたのと違う!

あれね。結婚式場のドアがバン!って開いて花嫁かっさらって逃げるっていうやつ。

あなたはその映画『卒業』を観たことがあるでしょうか?もし観たことがないのであれば、結婚式場で花嫁をかっさらっていくシーンにどんなイメージをお持ちですか?

好き同士の二人が両親の反対を押し切って、愛に走ってハッピーエンド!ってイメージじゃないですか?

僕はそういうイメージでした。では、実際の映画『卒業』ではどのように描かれているのか。そのへんを含めてレビューしていきたいと思います。

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映画『卒業』について

卒業
4.4

公開日:1967年12月21日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画, 恋愛映画
監督:マイク・ニコルズ
出演:ダスティン・ホフマン, アン・バンクロフト, キャサリン・ロス

自分の中で昔の映画ブームが来たみたいなので、前回の『グーニーズ』からさらにさかのぼって1967年の映画の『卒業』を観てみたのです。

有名なシーンがあるような映画(たとえばマトリックスの何かをよけるシーンみたいなの)ってなんかその印象だけが先行しちゃうみたいで、観た気になっちゃってて、じっくり観てみようという気が起きなかったんですよ。

なんだろ。映画のタイトルを聞いてシーンが彷彿してきてしまうような映画よりも、タイトルからじゃ全く中身が想像出来ない映画の方がワクワク感があるというか、そういう所が僕の映画好奇心の中にあったんです。

なので、この「卒業」に関しても有名なのは知っているけど、あんまり乗り気じゃなく観てこなかった。僕の好きなフォークアーティストのサイモン&ガーファンクルが使われていたのは知っていたんだけど。

でも、グーニーズが面白かったので、やっぱり有名作品にはそれなりに理由があるんだなと思って、観てみた結果…。

僕が抱いていたラストのシーンの印象とは全く違う映画でした。

「花嫁がまさに今、結婚しようとしている時に愛する人が来て自分をかっさらっていき、二人は風の中に消える。二人は大恋愛の末、幸せに暮らしましたとさ。ハッピーエンド!バイバイ!」

みたいな映画だと思っていたんですよ。

でも、実際観てみると、若気の至り映画でした。絶望でした。もっとドロドロしてました。

映画『卒業』 – あらすじ

主人公はかなりエリートな感じで大学を卒業して、みんなに祝われる中、今後の言いようのない漠然とした不安に駆られ二倍以上離れている自分の親のビジネスパートナーの奥さんと大人の関係を結んでしまう。

その上、その奥さんの娘とも恋におちてしまう。

自分の母親と体の関係を持った事を知った花嫁は絶望し、他の男性と婚約する。

その結婚式場で主人公にかっさらわれる。みたいな。そんなストーリー。

映画『卒業』まとめ

結婚式場から逃げた二人はバスに乗り、バスに揺られるシーンでこの映画が終わるんだけれど、二人が笑っていたのは最初だけで、不安になるぐらい長い沈黙が続いて映画の幕が閉じる。

この長い沈黙が何とも、二人の今後の未来の不安を煽ってきて、決してハッピーエンドではない事を示唆している感じがしました。

まぁ、この映画、主人公がとにかく自業自得なんですよ。なんだろ。不器用というかなんというか。そう。全く主人公に好意を持てない。

主人公が花嫁を追って、花嫁の通っている大学の近くに下宿した時の大家さんが、主人公の事を、「なんかお前の事は好かん。気に入らん」って言ってましたけど、まさにそんな感じ。

特にコレで嫌だ!っていうわけではないんだけど、全体を通してなんとなく嫌だ。受け付けません!って感じです。

この主人公はとにかくひたすら誘惑に負け続ける。それで最後までダダをこねている感じ。一歩間違えればストーカーのような。精神異常者のような。神経過敏なんだろう。

でも、それが若さゆえの苦悩ってやつだよね!

とにかく小手先の技術なんかよりも、全力で当たるしかない!みたいな。全力で突っ走る以外方法は知りません!っていう。

共感出来るけど、嫌悪感わいてくるのは、自分がそうだったから同族嫌悪みたいな感じだろうな。

そんな感じの映画でした。

やっぱり知った気になっていた映画を改めて観てみる事は新しい発見があって面白い。

これからも新しい映画ばかりではなく昔の映画も観ていこうと思いました。

ではでは『卒業』のレビューでした。

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卒業 - 感想・評価

卒業
4.4

公開日:1967年12月21日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画, 恋愛映画
監督:マイク・ニコルズ
出演:ダスティン・ホフマン, アン・バンクロフト, キャサリン・ロス

卒業
  • ストーリー - 65%
    65%
  • キャラクター - 40%
    40%
  • 演出 - 90%
    90%
  • 映像 - 65%
    65%
  • 音楽 - 85%
    85%
69%

映画レビューまとめ

有名なシーンの印象が観る前と観た後じゃ、ガラリと変わる作品。

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卒業_マイク・ニコルズ
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