ウォール・ストリート_オリバー・ストーン
ウォール・ストリート - 映画情報
  • 公開:2010/05/14
  • 監督:オリバー・ストーン
  • 出演者:マイケル・ダグラス, シャイア・ラブーフ, ジョシュ・ブローリン
  • 製作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:2時間7分
MOVIE REVIEWS

ウォール・ストリートという映画はご存じでしょうか?1987年にオリバー・ストーン監督が発表した『ウォール街』という映画の続編です。2010年発表なので、実に23年ぶりに続編が作られているわけですが、監督は変わらずにオリバー・ストーン。

そして「強欲は善だ」と名台詞を残した悪役ゴードン・ゲッコーもマイケル・ダグラスが変わらずに務めております。

やっぱりワンがいい作品はツーはトーンダウンするというジンクスはあるのですが、この映画『ウォール・ストリート』はどうなるのでしょうか?

前回の『ウォール街』が結構面白かったので、期待して観てみると…

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映画『ウォール・ストリート』 – あらすじ

ウォール・ストリート
4.3

公開日:2010年05月14日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画
監督:オリバー・ストーン
出演:マイケル・ダグラス, シャイア・ラブーフ

8年の服役を終えた伝説の投資家ゴードンは完全に過去の人になっていた。大切なのはお金じゃない。時間なのだ。そう心を入れ替えたように見えた彼のもとに、娘の交際相手である証券社員・ジェイコブが助けを求めに来るのだが…

ネタバレ注意『ウォール・ストリート』のあらすじまとめ

前作、「ウォール街」でインサイダー取引がバレて逮捕されたゴードン。8年の懲役を終え、出所。彼を出迎えてくれる人はだれ一人いなかった…。

そしてその7年後。ゴードンはこけてもタダでは起き上がらない。自分の体験を本にして出版し、テレビにまで出るようになっていた。彼は変わった。大切なのはお金ではない。時間だ。

一方、今回の主役はそんなゴードンの娘、ウィニーと付き合っているジェイコブ。ウィニーは父親の顔がテレビに映るだけで不機嫌になるぐらい父を嫌っていた。しかし、なんの因果かジェイコブもそんな嫌っていた父と同じく、ウォールストリートで働く証券会社の社員。

ジェイコブは新しいエネルギーを開発するユナイテッドフュージョンへの投資の担当をしていた。彼は新世代エネルギーに傾倒する理想主義者。親身になってユナイテッドフュージョンのマスターズ博士の相談に乗っていた。新しい研究に1億を投資してくれるところ必要だ。何とかするよ!と。

そんな時、働いている証券会社の株が突然急落し、会社の社長ルゥは自殺をしてしまう。会社は破たん寸前。

ルゥの自殺を機に、ルゥが願っていた事だとジェイコブはウィニーにプロポーズをする。ウィニーの答えはイエス。しかし、ジェイコブはウィニーとゴードンの仲が気になっていた。

後日、友人と一緒にゴードンの講演会を聞きに行ったとき、ジェイコブはお嬢さんと結婚しますとゴードンに明かす。

ゴードンとジェイコブは世間話をしながら電車に乗る。ジェイコブの今後やウィニーの事。そして別れ際にゴードンはルゥの自殺の原因となった株価の急落は誰かが噂を流したせいだ。その男を知りたいのであれば2000年のインターネットバブルを調べろと言い残して去っていく。

ルゥを敬愛していたジェイコブは言われた通り、調べるとチャーチルシュワルツ社のブレトンという投資家の名前が浮かび上がってきた。

ジェイコブは復讐をするため、チャーチルシュワルツの株を暴落するように噂を流す。やられた事をやり返したのだ。

その行為はブレトンにバレ、会社に呼び出される。怒られるのかと思ったが、ブレトンは意外にもジェイコブを会社に誘った。ジェイコブは敵の手元に入り、もっと大きな損害を出してやろうとその要求を呑みこむ。その会社でも前の会社で担当していた新しいエネルギーを開発するユナイテッドフュージョンを推した。

再び、ゴードンに会いに行くジェイコブ。ブレトンの事を聞くと、ゴードンとも昔いざこざがあったらしく、懲役が8年にも長引いたのはブレトンがあれやこれやと余罪をチクったかららしい。

ジェイコブとゴードンは取引をする。ジェイコブはゴードンと娘のウィニーが仲直り出来るように計らう事。ゴードンはブレトンの悪事の裏を取ること。

ジェイコブの計らいによって、娘との確執はなくなったゴードン。そんな時に金融市場崩壊が起こる。

たちまち会社の中があわただしくなり、ブレトンからユナイテッドフュージョンへの投資の予定がなくなったと聞かされる。ブレトンは先が不透明な新型エネルギーへの投資よりもすぐに金になる投資先に切り替えたのだ。

それを知ったジェイコブは会社を辞めた。

再びゴードンの元へ向かうジェイコブ。ブレトンのしたことを話すと、もうウォールストリートを抜け出して娘とひっそり暮らした方がいいと諭される。そんなお金もないというと、1億あるじゃないか。もうわかってるんだろ?とゴードン。ゴードンは娘の為に娘名義でスイス銀行に預けてあったのだ。

そのお金の存在を知ると、その1億をユナイテッドフュージョンに投資できないかと考えた。元々どこかに寄付する予定だったウィニー。お金儲けなんて嫌いと言って最初は否定的だったが、ジェイコブの熱い熱弁に負け賛同する。二人でスイスに生き、ウィニーはサインしてお金を引き落とす。

そのまま振り込むと税金詐欺罪で捕まってしまうため、一度ゴードンに渡し、綺麗なお金にしてから投資するという形を取った方がいいゴードンに言われたのでその通りにする。

数日後、ユナイテッドフュージョンから連絡が入る。振り込まれてくるはずのお金が入ってこないのだが。

…ゴードンはお金を持ち逃げしてしまったのだ。

その事実を知ったジェイコブとウィニー。二人は喧嘩し、破局する。

さて、どうなってしまうのか…。

色々と扱いすぎて全部が霞んでしまった物語

今回は前回と全く違って、貧乏人がお金持ちに成り上がるというストーリーではありません。前回はそういうしっかりとした軸を元にお金か?それともその他のものか?という対立を上手く見せわかりやすくも引き込まれる映画だったんですが、今回は全く持って芯がない。

恋人との関係を取り扱いつつ、主人公の理想主義を語りつつ、社長の自殺の復讐をやりつつ、ゴードンの復帰を扱いつつ、ゴードンとウィニーの家族関係について取り扱いつつ…と沢山の主題となりうる問題を扱いすぎた為、全部が霞みます。

一言でこの映画は何を扱った映画なんですか?と質問されてもすぐには答えられない内容です。

やっぱり、ヒット作の第二弾は不発に終わるジンクスってあるんですかね。

もちろん、ゴードンはかっこいい

昨日、今日と時間を空けずにウォール街、ウォール・ストリートと観たので、タイムスリップしたみたいな感覚に陥りました。1987年の映画と2010年の映画ですからね。33年の歳月を一日で体感。ゴードンが出所するシーンから始まるんですが、その顔があまりにも老け込んでいたのでびっくりしました。8年の懲役と7年の時間で15年っていう設定なんですけどね。

しかし、このゴードン。8年の懲役の間に相当考えたみたいで、大事なのはお金ではない、時間だというようになります。そこからのゴードンは貫録十分。

言っている事すべてが悟りを開いた者の発言みたいで重みがあり、ジェイコブと対話している時なんて存在感有りすぎて、どっちが主人公だかわからなくなるぐらいです。

ただ、生まれ変わったように見えていたのはフリで、やっぱり今回のゴードンも悪役でした。この人、悪役がやっぱり似合うよな。悪役なのにかっこいい人、5本の指に入りそうだ。

またもや今回も演説のシーンがあり、そのシーンも魅力的。前回、監督の意に反してゴードンに憧れて金融関係の道に走った人が多かった。そのような人たちへの警鐘としての演説な気がする。彼のようなスピーチが出来たらどんなに人の心をつかむことが出来るだろう。うらやましい。

映画『ウォール・ストリート』 – まとめ

この作品は、はっきり言ってしまえば前作を観た人へのファンディスクです。それ以外の何物でもありません。この作品だけを観てしまうとよくわからないぼんやりした2時間を過ごすことになるだけです。ゴードンの魅力にとらわれた人に向けて存在している映画です。

はい。

そんな感じです。

前作を観たなら観てもいいですが、そうじゃなければ他の作品でいいんじゃないかな。

ではでは。『ウォール・ストリート』でした。

あ、娘役のキャリー・マリガンのショートカットはヤバいです。かわいい過ぎる。そして、前回の主役のチャーリー・シーンが出ているのがファンとしては嬉しすぎる、です!

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ウォール・ストリート - 感想・評価

ウォール・ストリート
4.3

公開日:2010年05月14日
ジャンル:ヒューマンドラマ映画
監督:オリバー・ストーン
出演:マイケル・ダグラス, シャイア・ラブーフ

ウォール・ストリート
  • ストーリー - 40%
    40%
  • キャラクター - 70%
    70%
  • 演出 - 50%
    50%
  • 映像 - 45%
    45%
  • 音楽 - 60%
    60%
53%

映画レビューまとめ

ゴードン・ゲッコー好きの為のファンディスク。

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