サンキュー・スモーキング_ジェイソン・ライトマン
サンキュー・スモーキング - 映画情報
  • 公開:2005/09/09
  • 監督:ジェイソン・ライトマン
  • 出演者:アーロン・エッカート, キャメロン・ブライト, マリア・ベロ
  • 製作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:1時間32分
MOVIE REVIEWS

サンキュー・スモーキングという映画をご存じでしょうか?2005年のジェイソン・ライトマン監督によるこのコメディ映画は、タイトルの通りタバコを扱った映画です。

ただし、サンキューと言っているわりに、煙草を推奨しているわけではなく喫煙シーンもありません。タバコ研究所で働くお父さんが主役の映画です。

この映画を姉に勧められて観たのですが、何度も繰り返し見たくなる面白い映画でした。

やっぱりこういう家族を題材にした映画って子役って重要なんだなぁ…と再確認した映画になりました。

扱っているテーマがテーマなだけに、観る人に偏りが出てきそうな気はしますが、出来ればそういうのを取っ払ってみんなに観てもらいたい。

という事で、映画『サンキュー・スモーキング』のレビューをしていくことにしましょう。

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映画『サンキュー・スモーキング』 – ストーリー

サンキュー・スモーキング
4.4

公開日:2005年09月09日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:アーロン・エッカート, キャメロン・ブライト, マリア・ベロ

タバコ研究アカデミーの広報部長であるニック・ネイラーが、新聞記者に騙され、どん底に落ちるが、息子の一言でそこから立ち上がる話。

ネタバレ注意『サンキュー・スモーキング』のあらすじまとめ

この物語の主人公であるニック・ネイラーはタバコ研究アカデミーの広報部長で、喫煙者たちの権利のため、また喫煙が健康問題とは何の関係もないと信じさせるため、弁論をうまく使い、日々戦っていた。

彼の巧みな話術を持ちいればどんな相手も丸め込まれ、向かうところ敵なし。

そんな彼の実力を認めているタバコ業界の伝説、キャプテンは彼に自家用ジェットさえ使わせている。彼の私生活では離婚をし、妻と子供と別居しているが、子供のジョーイはニックのことを誇りに思っており、特別慕っている。

とはいえ、世間からは冷たい目で見られ、冷酷な殺人鬼とさえ言われているニック。今回の敵は嫌煙派のフィニスター上院議員。フィニスター上院議員は世間の波風を手に取り、タバコのパッケージにドクロマークをつけようとしている。

そんな風潮の中、何か対抗手段はないかとタバコ研究アカデミーは奮闘している所、ニックの提案で、映画スターにタバコを扱わせたらいいのではないか?というアイディアが持ち上がる。

早速、ニックは息子ジョーイを連れ、ハリウッドに飛ぶ。

ハリウッドでは、映画に喫煙シーンを盛り込むようプロデューサーに働きかけに成功し、さらにタバコ被害を訴える初代マルボロ・マンに賄賂を握らせ黙らせることにも成功する。

そんなニックの楽しみは同じく嫌われ者のアルコール業界の広報部と、銃器業界の広報部との飲み会や巨乳の新聞記者との密会。仕事も順調、私生活も順調な彼だったが、テレビ出演中に殺害予告を受けてしまう。

その殺害予告の通り、ニックは拉致され、大量のニコチンパッチを体に貼られリンカーン像に捨てられる。なんとか一命を取り留めたニックは、その立場を利用し、タバコ業界が被害者であるように見せることに成功する。

が、しかし。

うまくいきそうだった彼の策略はひとつの新聞記事によってぶち壊されてしまう。巨乳の新聞記者との密会中にしゃべっていたピロートークがすべて記事になっていたのだ。

巨乳の新聞記者に騙され、職を失い家で感傷に浸っているニック。そんな彼の元に息子のジョーイが渇を入れにきた。

「なぜ隠れているの?」

「パパはみんなから嫌われているから」

「嫌われるのが仕事でしょ?」

「いろいろと複雑なんだ」

「自分で複雑にして惨めさに浸っているだけだ」

ニックは目が覚めたようにジョーイを見つめる。

「パパは情報操作の王だって。ニューズウィークが言ってた」

完全に目が覚めたニックは復権のため、再び立ち上がるのだった。

『サンキュー・スモーキング』の名言

世の中の仕事の99%はローン返済のためだよ

『サンキュー・スモーキング』のおすすめポイント

・タバコを推奨する映画かと思いきや、まったくそういう風には描かれておらず、父と子の深い絆を感じられる作品になっている。

意外とためになるディベート論

この映画、タバコを取り扱っている映画のくせに、タバコを吸うシーンが一回もありません。それはタバコを推奨するのが目的ではなく、そのほかにテーマを持ってきたからだと思います。

父を神とあがめる息子のジョーイ。そのジョーイとニックの会話で議論と交渉の違いについて語っています。ニックは議論の仕方をジョーイに教えてあげていますが、この方法が意外とためになるんですよ。

ディベートで勝つためにはどうしたらいいか。議論のすり替えや、誰に納得させればいいかなどなど。この映画一本見るだけで、なるほどと思える部分がたくさんありました。

それと最後のシーン。息子にタバコを吸わせるかどうかという議論に対してニックが提示した答えには少し感動しました。息子がいい味出しているんですよね。こんな息子がいたら、本当にうれしいだろうな。

とにかく、この映画は、息子と父親の絆の映画なんだと思いました。

映画『サンキュー・スモーキング』 – まとめ

現代の日本でも、だいぶ喫煙者が減り、肩身の狭い思いをしている人も多いかもしれませんが、そういう喫煙者はもとより、非喫煙者でも楽しめる映画です。

この映画の素晴らしさはアマゾンのレビューなどを読んでもひしひし伝わってくると思いますが、それよりも実際に観てみてもらったほうがいいかな。この映画の良さは観なければわからない。

主役のアーロン・エッカートは過去に『幸せのレシピ』にも出てましたが、あの映画よりも断然こっちでの演技のほうが良かったと思います。

まぁ、監督のジェイソン・ライトマンはアカデミー賞監督賞にちょこちょこノミネートされるので、もしかしたら監督の手腕なのかもしれませんけどね。

題材があれですけど、よければぜひ。

ではでは、そんな感じで『サンキュー・スモーキング』でした。

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サンキュー・スモーキング - 感想・評価

サンキュー・スモーキング
4.4

公開日:2005年09月09日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:アーロン・エッカート, キャメロン・ブライト, マリア・ベロ

サンキュー・スモーキング
  • ストーリー - 85%
    85%
  • キャラクター - 90%
    90%
  • 演出 - 85%
    85%
  • 映像 - 70%
    70%
  • 音楽 - 75%
    75%
81%

映画レビューまとめ

父と子の絆が沁みる社会派コメディ。笑えるし、ちょっぴり目頭が熱くなる。

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サンキュー・スモーキング_ジェイソン・ライトマン
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