『サイモン・バーチ』の友情に泣けた。神様を信じる信じない

サイモン・バーチという映画をご存じでしょうか?マーク・スティーヴン・ジョンソンというアメリカの監督が1998年に発表した映画です。

タイトルを読んだけじゃなんの映画か想像もつかないこのタイトル。しかもジャケットは水の中から手が生えていて、赤ちゃんを抱え上げているというシュールな構造。

あまり有名な映画じゃないかもしれませんが、僕が好きな俳優のジム・キャリーが出ている映画なのです。しかし、そのジム・キャリーはものすごい脇役。

「全然出てこないやないか!」と思ったのも一瞬で、その世界観に引き込まれ、最後には「あれ?すごいいい映画だったんじゃない?」という気持ちで胸を満たされました。

そんな映画『サイモン・バーチ』のレビューをしていきたいと思います。

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映画『サイモン・バーチ』 – ストーリー

サイモン・バーチ
3.8

公開日:1998年09月11日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画, ファミリー映画
監督:マーク・スティーヴン・ジョンソン
出演:イアン・マイケル・スミス, ジョゼフ・マゼロ, アシュレイ・ジャッド

父親を知らない主人公ジョーと、生まれつき体の小さいサイモン・バーチの友情物語。

ネタバレ注意『サイモン・バーチ』のあらすじまとめ

主人公のジョーはサイモン・バーチという少年の事を特別に思っている。それは彼を通して信じる心を知ったからだ。

サイモンは生まれる時、心臓を含めて体のすべてが小さく、お医者さんに一日と持たないだろうと言われたほどだった。しかし生き延びた。それでも合併症などの危険性から1週間と持たないだろうとお医者さんは言った。しかし生き延びた。

両親は小さな息子の事をどう考えていいかわからず無視することにした。それでも歳月は過ぎサイモンは12歳になった。医者はサイモンを奇跡と呼んだ。そのことをサイモンはやたらと強調した。

主人公ジョーは父親の事を知らない。母は高校三年の時に主人公を身ごもった。列車で素敵な男性と知り合い妊娠したことは町中大騒ぎにはなったが父親が誰だかは絶対に言わなかった。父親を知らない私生児のジョーと体の小さなサイモンはいじめられることもあったがそのこともあって二人は親友だった。

ジョーの母親はサイモンを実の息子のように愛してくれたし、サイモンもジョーの母親を愛していた。サイモンが家に遊びに来ている時、ジョーの母親は新しい男ベンを家に連れて来た。ベンはとても愉快な人でサイモンはすぐに彼を気に入ったがジョーはすぐに心を許す事は出来ない。

それでもベンは徐々にジョーの家族に溶け込むようになり、一緒に教会などに行った。サイモンはとても信心深い性格で、神の存在を強く信じてはいたが、ラッセル牧師とはどうもウマが合わないらしく度々説教を受ける事も多い。

自分の体が小さいのは何か意味がある。自分は神の道具なんだ。神の計画があるんだ。そう思っている。

一方ジョーは神の存在はあまり信じてはいないが、サイモンの話に合わせていた。そんな二人の仲はある事件で壊れてしまうことになる。二人で少年野球の試合に参加していた時の事。

サイモンが打ったボールがジョーの母親の頭に当たり、急死してしまったのだ。

サイモンはそのことをひどく後悔し、ジョーの母親の墓の前で謝った。サイモンの宝物である野球カードもジョーにすべてあげた。しかし、ジョーはどう接していいかわからなかった。ベンはそんなジョーにきっとその宝物は返して欲しいんだ。だから君も彼に返して欲しい宝物をあげればいいんだとアドバイスする。

その通りに二人は仲直りしたが、サイモンはあの事故も神様がそうすべきだとしてやったことだと主張した。ジョーは神なんていないんだと反論。そのことでは二人は相容れないようだ。

母親に当たったボールの行方はわからなかった。母親を亡くしたジョーは父親がそのボールを持って行ったのかもしれないとサイモンと一緒に父親を探すことにした。

手がかりはなくなった野球ボールとジョーが左利きだという事。父親はきっと左利きでボールを持っている違いない。二人は左利きの男性の部屋に侵入し、ボールを探すことにした。

…ジョーの本当の父親は見つかるのだろうか。サイモンの神の計画とは?そんな感じのストーリーです。

ジム・キャリーはちょっとしか出てこないが…

主人公のジョーが大きくなった役をジム・キャリーがやっています。登場シーンは最初と最後の5分ぐらいだけ。完全に脇役です。そのジョーが神様の存在を信じるようになった理由をサイモンという少年が起こした奇跡を通して語るという映画。

ジョーの役をやったジョゼフ・マゼロはマイ・フレンド・フォーエバーで不治の病を患った少年役をやった少年。あの映画も友情物だったけど、今回も友情物。その両方で僕は泣きました。

ジム・キャリーの事は大好きですが、今回は完全に邪魔だと思えるぐらい、二人の少年の存在感が光った作品です。

何より、サイモン・バーチが本当に素晴らしい。小さい体とは正反対に気が強く、口も悪い。しかしそれで筋は通っている。おっぱいが大好きな子供でちょっぴりスケベだけれど、何とも憎めない少年だ。

サイモン・バーチ役のイアン・マイケル・スミスは実際、本作のために抜擢された実在するモルキオ症候群患者らしい。彼は他の作品に出ているところを見たことがないが、この作品が初めてだとは思えないぐらい演技が上手い。

人の死を取り扱った物でちょっとずるい気もするけれど、それでもついついほろりと泣いてしまったよ。

映画『サイモン・バーチ』 – まとめ

あまり有名作品ではないですが、かなりオススメの映画でした。何ともハートウォーミングな話です。映画の本筋としては、神の存在を信じるに至るまでって言うのがテーマなんでしょうけど、ジョーとサイモンの友情と、ジョーの母親の愛、ベンの人の温かさなどじわじわと伝わってきてすごく心温まります。

こういう映画をもっと沢山観たいと思いました。

あ、ジョーの母親は作品の中で死んじゃったけど、すごく綺麗な人でした。そして、サイモンに好意を寄せているマージョリー役のセシリー・キャロルも、すごく瞳が綺麗で魅力的でした。

そんな感じです。『サイモン・バーチ』よかったら、ぜひ。

ではでは。


サイモン・バーチ - 感想・評価

サイモン・バーチ
3.8

公開日:1998年09月11日
ジャンル:コメディ映画, ヒューマンドラマ映画, ファミリー映画
監督:マーク・スティーヴン・ジョンソン
出演:イアン・マイケル・スミス, ジョゼフ・マゼロ, アシュレイ・ジャッド

サイモン・バーチ
  • ストーリー - 90%
    90%
  • キャラクター - 85%
    85%
  • 演出 - 90%
    90%
  • 映像 - 80%
    80%
  • 音楽 - 75%
    75%
84%

映画レビューまとめ

ジム・キャリー目的だったけど、まさかの脇役。でも素晴らしい友情映画。

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